ただ春の夢のごとし

東大の教員有志のHPが興味深い。
https://sites.google.com/site/utokyoradiation/

放射線に関して「人体に影響を与えるレベルではなく、健康にはなんら問題はない」というこれまでに使われていた表現がいつのまにか東大のHPから削除された、とのことだ。

震災以来、多くの放射線研究者がTVなどでいろいろなことを語っている。私がよく見ているNHKでは、なぜか出演するのは東大の先生ばかり。京大や東工大の先生はほとんど見なかった。不思議だなーと思いつつやり過ごしていた。NHKに出演したほとんどの先生に共通していたのが、「直ちに健康への影響はない」という表現。

わかりづらい。
安心させようとしてかえって心配をあおる言葉のように聞こえた。

３ヶ月以上が経ってもまだ放射線が放出されている状態でいることを、世界中の誰が予測しただろうか。世界中の誰も予測できない事態はまだまだ進行中だ。この状態が延びれば延びるほど、放射線の影響も増していくだろう。

東大の先生方も「健康に問題はない」と言ってくれなくなった今、誰もはっきりとしたことを言ってくれない。この範囲なら安全だ、と誰も言わない。

何を食べればいいの？
何に注意すればいいの？
海水浴は大丈夫なのか？
プールに入っても大丈夫？
小学校の校庭は安全なのか？

たくさん知りたいことがあるのに誰も答えてくれない。
こんなに大事なことなのに自分で調べるしかないっていうのは、どういうことなんだろう。
一番大事な時に使えない日本の科学技術ってなんなんだろう。
実は原子力って、現代の科学技術をもってしても手に負えないシロモノだということではないだろうか。

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